by 珠丸 Profile
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2008年 03月 15日
先日かの名著「コツさえわかればすぐ使える粉飾決算の見分け方」の著者、都井清史氏の研修会に参加したのだが、めちゃくちゃ面白かった。
氏の財務諸表分析手法は、今まで私が勉強や実務で学んできた「財務諸表の適正性」という観点からは少々乱暴でびっくりするようなものであったが、「粉飾決算を見抜く」という観点に立てば、こんな考え方もあるのかと目からウロコが落ちまくりだった。 氏は公認会計士だが、その財務諸表分析の視点は銀行の融資担当や投資家のそれ。公認会計士監査の目的は財務諸表の適正性の保証であって、企業の成長性や存続そのものを評価するものではない。それに対し投資家や融資担当は企業の成長性や存続そのものを評価する。同じ財務諸表でも立場やアプローチの違いによって色々な見方があるのだ感心させられた。公表されている財務諸表を分析するだけで、会社が何を考え、何を強調し、何を隠そうとしているのか、これほどまでに分析できるものとは正直思っていなかった。何より、財務諸表とは無味乾燥な数値の羅列ではなく、企業やその内外で働く人間の活動の成果であり、その数値が示すのは彼らの喜怒哀楽であるということを改めて実感することができた。 講義は、経営破綻した某有名小売業2社の破綻直近の財務諸表を使ってケーススタディを交えて行われた。会社が幾重にも粉飾をほどこして必死に財務諸表を取り繕っている様子がよく分かる。厳しいと評判の監査法人がこの財務諸表に適正意見を付し、名のある格付会社や金融機関がこの財務諸表にあっさり騙され、逃げ遅れた銀行や投資家が今も大きな傷を引きずっている。粉飾のカラクリが分かってしまえばにわかに信じがたいことであるが、紛れもない事実である。 氏によれば、規模の大小はあれ、粉飾決算は常態的に行われている。会計監査人のはしくれとして、大変考えさせられる研修会だった。 「損益計算書は、ビキニの水着にたとえられるかもしれない。それが露わにしているものも興味深いが、それが隠しているものこそが、真に重要なものである。(バートン・マルキール)」 以下、備忘録。 ・財務諸表分析の基本は期間比較。財務三表だけでなく、会計方針や注記も重要な情報。・粉飾する会社は、粉飾を複数にちりばめて隠そうとする。ひとつ見つけたら他にもあると考えた方がよい。 ・利益の微増は疑ってかかるべき。利益率1%未満の場合は、利益を先に決めて、そうなるように決算操作している可能性が極めて高い。 ・証取法違反の会計処理や勘定科目の使用が平気で行われている。 ・粉飾をすると財務諸表のどこかに不整合が生じる。 ・売上の押し込みや架空計上は、配達運送費など売上と連動する販管費項目の分析が有効。 ・売上高利益率などの伝統的な収益性指標は、実務ではほとんど役に立たない。 ・企業の安全性は以下の使用が有効。 支払利息(金融費用)/営業利益 ≧ 70%以上 で危険 雑収入/経常利益 ≧ 70%以上 で危険 ・P/Lをよく見せたい会社は、収益を上に上げ、費用を下に下げる。(損益区分操作) ・「その他流動資産」に資産性などない。すべてB/Sから落として評価すべき。 ・関係会社短期貸付金、未収入金の増加は、費用・損失を関係会社に押し付けている可能性が高い。 ・会計方針の選び方で、優良企業(利益抑制型)と問題企業(利益捻出型)を見分けられる。 ・B/Sを一目見れば、利益捻出型か利益抑制型かが分かる。 利益捻出型:資産項目の数が多くぎっしり詰まっている。負債項目はスカスカ。 利益抑制型:資産項目はスカスカだが、負債項目が多く重い感じ。 ・B/Sの経過勘定に注目。 まんべんなくある⇒発生主義に基づく正確な損益計算 まったくない ⇒現金主義に基づく簡便計算 資産側に偏っている(前払費用、未収収益)⇒利益捻出型 負債側に偏っている(未払費用、前受収益)⇒利益抑制型 ・のれんに資産価値はない。B/Sから落として評価すべき。 ・連結財務諸表分析のポイントは、個別財務諸表との比較(連単分析) ・連結外しによる損失とばしは今なお常態的に行われている。発見しづらいものが多い。 ・減価償却費等の税務上の最高額=会社法上の最低限度額 ・償却年数を延長して利益が出たといってる会社が普通にいる。 ・引当金は強制計上であり、1つでも計上していない会社は会社法違反。 ・在庫の水増しは粉飾の基本。在庫を調節して利益を作る。 ・意図的な在庫の水増しは、在庫回転期間の延長かつ売上高原価率の低下で判断できる。 ・押し込み販売は売上債権回転期間の延長かつ在庫回転期間の短縮かつ売上高原価率の横ばいにより判断できる。 ・循環取引はやはり発見しづらく、効果的なワクチンはまだない。得意先リストと仕入先リストの精査、根気よく証憑の裏づけ入手を行う。 ・売上・売上債権と仕入・売上原価・在庫は同一担当者が監査すべき。 ・営業外収益、特別利益を売上に計上する会社もある。 ・費用処理すべきものを資産計上したがる。流動資産項目で2年以上滞留している場合はそれだけで問題。 ・有形固定資産の水増し、支払利息の原価算入、修繕費の原価算入、少額資産の資産計上、除却済み資産の資産計上 ・投資と融資は一体として常に連動して評価すべき(長期貸付金と投資有価証券) ・負債の過少計上は発見しづらい。「あるはずである」項目をあらかじめ理解しておくことが重要。 ・簿外の借入金や支払手形は支払利息との関係である程度推測可能。資金繰り表や資金運用表等の資料との整合性の確認が有効。 ・表示上の操作も頻繁に行われている。資産・負債の相殺消去、P/L損益区分の操作、B/S流動固定分類の操作等。
by admiral11
| 2008-03-15 00:23
| 会計監査
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