by 珠丸 Profile
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2004年 11月 29日
先日、たまたま目にとまった日経BPの記事に、頭のユルいコメントを付けてエントリ立てたところ、かの著名ブログ「大西 宏のマーケティング・エッセンス」にて取り上げられてしまいました。すげービビった。。。
改めてご説明の必要もないかと思いますが、大西さんは「株式会社ビジネスラボ」、「コア・コンセプト研究所」の代表取締役を務めていらっしゃる、正真正銘のマーケティングのスペシャリスト、プロフェッショナルです。コアコンセプト研究所でネットリサーチも行ってらっしゃいます。ど素人の私ですら「?」となるのですから、大西さんにとっては著しい違和感を覚えられたことでしょう。 さて、大西さんもおっしゃっているように、私も件の記事の信憑性は限りなく疑わしいと思っています。 ブログを作成している人が最も利用しているサービスサイトのトップは「ウェブリブログ」で率にして16.2%に達した。以下、ライブドアの「livedoor Blog」(10.2%)、ニフティの「ココログ」(8.5%)、エキサイトの「エキサイトブログ」(8.1%)、gooの「goo BLOG」(7.9%)の順 大西さんは、Alexaをつかってトラフィック量のチェックを行われております。「BOGLOBEはトラフィックが下降ぎみで、10月で急進してきたLivedoorに抜かれています。」という結果になったそうです。 さらに、記事のパーセンテージどおりにサイト数を推定すると、「ライブドアのブログがおよそ20万サイトですから、ウェブリブログのブログが30万を超しているということになります。」 また、私が利用しているエキサイトブログの登録者数が本日現在113,163人。アンケート結果のエキサイトブログのシェアは8.1%。1位のウェブリログはのシェアは16.2%。・・・。全く辻褄が合いませんね。(苦笑) このような疑わしい集計結果について、大西さんの考察は以下の通りでした。 こういう場合、最初に疑るのは誰を対象にアンケートを実施したかです。Biglobe利用者を対象にしたアンケートなら、そういう結果となってもおかしくありません。インターネットを使った調査ではもっとも注意しなければならないことです。 次に、Biglobeが最初からブログのついたなんらかのサービスを展開して、ちょっとやったという人たちをたくさん抱えているということが考えられます。 さらに、ブログというまだ一般には馴染みないことに関したアンケートなのでアンケートに答えた人たちが間違って答えたのかもしれません。その場合は、アンケートを設計した人のミスです。 母集団の選定、サービスの利用頻度の把握、アンケート設計に何らかの問題があったのではないかとのこと。んーなるほど! 実は私は数社のネットリサーチのモニターをやっているのですが、モニターの立場として一番よく感じるのは、各社のアンケート設計の完成度の違いです。完成度が低い設計だと、答えにくい質問があったり、選択肢が欠如していたり(逆に多すぎたり)、質問の意図が曖昧であるなど、答えながら、これで本当に正確なデータを集計できるのかな?なんて思うこともしばしばあります。実は今回このアンケートを実施した会社のモニターもやっているのですが。。。ノーコメントで。(笑) ネットリサーチモニターの代表性については、(当然ながら)以前に比べれば大幅に改善が見られるものの、まだまだ改善の余地も多く、アンケートの質によっては、一定の補正が必要だという認識を持っています。 さらに、今回のこの結果は、母集団に問題がある可能性が高そうです。こうなるとアンケート手法の違い以前の問題ですね。大西さんもおっしゃられてますが、ネットを利用したアンケートでは、最も注意しなければならないことですよね。。。 ネットリサーチの認知度は格段に高まったとはいえ、まだまだ拡大期。同じサービスを提供する大西さんとしても、その信頼性に難のあるこの結果を見て、かなり歯がゆい気持ちをされているのではないでしょうか。。。 実は、先のエントリを投稿する前、記事に登場する各会社間に「大人の事情」があったりするのかなーなんて思って、資本提携、取引関係、株主構成などをちょっと調べてみたのですが(やらしいですね。)、これといった関連性は見出せませんでした。ホっとしました。(笑)って私の調査が甘いだけかな?(汗) せっかくのアンケートも下手をすると、アンケートを実施した会社そのもの、それを発表した会社そのもの信用問題にもなりかねませんね。 おっしゃる通りですね。アンケート手法は違えど、裏をとったりユーザーの視点に立って考えるというのは、リサーチを行う上での大原則だと思います。今回のこのアンケートでは、その辺りの視点が抜け落ちていたのではないかという感が否めません。 いずれにせよ、今回の集計結果に関わらず、どんなことでもそうですが、 データは素直に解釈すべきですが、まずは「ほんとうかな?」という素直な疑問を持つことも大切だと思います。 ということですね。また一つ、勉強になりました。
by admiral11
| 2004-11-29 17:06
| 報道
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